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モノ作りには失敗が大事

久しぶりに開発案件を手がけているのですが、それがとても楽しくてハマっています。ソフト・ハードに関わらず、物作りは本当に楽しいですね。先日プロトタイプが完成したのですが、すぐさま改善点がひらめいたため、ブラッシュアップに取り掛かっています。「失敗を知って乗り越えたモノなら、それはいいモノだ」の精神です。


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失敗の重要性

私の大好きな作品「宇宙兄弟」には、次のセリフが登場します。

「モノ作りには、失敗することにかける金と労力が必要なんだよ。いい素材使っているモノが、いいモノとは限らねえんだ。だけど、失敗を知って乗り越えたモノなら、それはいいモノだ。」

主人公、難波ムッタの名台詞で、私の大好きなセリフの1つです。私は失敗を知るためにこそ、ソフトウェア開発にはプロトタイプ作成が必要だと思っています。

プログラミングの有無に関わらず、モノ作りをしている最中というのは「作る作業」に全集中になります。「この機能を実装するためにはどうすれば良いか」という部分部分に集中しているため、意外と全体像が見えなかったりします。

そこでプロトタイプを先に作ってみると、冷静に全体像を俯瞰して捉えられる様になります。「機能をどうするか」というエンジニア目線から、「どうしたら使いやすいか」「このソフトの使用目的は何か」といったユーザー目線に立ち戻ることができます。プロトタイプ作成というものは、いわば「改善するための『失敗』を経験する」ことが目的と言っても差し支えないでしょう。

モノ作りに限らず、「失敗を乗り越えること」はとっても大事です。失敗を乗り越えた先に「より良い作品」ができることを知っていれば、失敗に負けてしまうことも少なくなると思います。こうした様々な失敗体験を小学校・中学校・高校でできるようになれば良いと思っています。

例えばICTのSNS。学校ではSNSで「失敗させないため」に、SNS自体を全面的に禁止しているところが多いです。しかしそれでは、学校を卒業した後で「大きな失敗」をしてしまうリスクが大きいですよね。むしろ学校の安全な場で「SNSの小さな失敗」を経験させてあげたほうが、SNSとの付き合い方を上手に学ぶことができるのではないでしょうか。

SNSに限らず、子供たちが安全に「有意義な失敗」を体験できる学校が増えていってほしいと願っています。