毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「教員試験、6月に前倒し要請」「東京大学教授ら『教員の長時間勤務抜本的改善を』全国署名を開始」「国大協会長、教育での生成AI活用について各大学でルール化を」「大学入試、4年ぶりに受験生にマスク着用義務づけず」について取り上げています。
教員試験、6月に前倒し要請
民間企業に対抗し、教員試験を6月に前倒し検討するというニュースです。しかしながら教員を志望する学生の対抗馬は、民間企業ではなく公務員が多いです。教員試験の前倒しをしたとしても、働き方改革を進めない限りは効果はあまり期待できないでしょう。
公立小中高校の教員採用試験の前倒しを検討する文部科学省と都道府県教育委員会などとの協議会が31日、開かれた。文科省は、実施を従来より1カ月ほど早め、2024年度の1次試験は6月16日を標準にする方向性を示し、協力を要請。早期化で民間企業に対抗し優れた人材を確保することで「教員不足」といった課題の解消を図る。
東京大学教授ら「教員の長時間勤務抜本的改善を」全国署名を開始
先週のweekly教育ニュースで「公立校教員の長時間労働是正に向け、専門家が給特法の廃止を提言」というニュースを紹介しましたが、それに関連して東京大学教授らが会見し、全国署名を開始したと報道がありました。教職調整額の調整では働き方改革には繋がらないという意見には完全に同意です。今年の秋頃には要望書を出すとのことなので、注目です。
教育学を研究し専門とする東京大学などの教授らが、きょう文科省で会見を行い、▼公立学校の教員にも残業代を支給することや、▼業務量に見合った教職員の配置、▼これらを実現するための教育予算増額を求める署名活動を、30日から開始したと発表しました。
「教員の働き方」をめぐっては、自民党の特命委員会が今月、教員の残業代にあたる「教職調整額」を「4%」から「10%以上」に増額する提言案をまとめるなどしていますが、教授らは、「これだけでは解決しない」と訴えています。
授らは、今年の秋頃をめどに、集めた署名とともに教員の労働環境の抜本的な改善を求める要望書を政府に提出したいとしています。
国大協会長、教育での生成AI活用について各大学でルール化を
国大協会長が各大学に対して「生成AI活用について明確なルール」を作ることを推奨しました。生徒が18歳以上である大学はルールの必要性は高いですが、生徒が18歳未満である中学校・高校でもいずれガイドラインは必要になるでしょう。先生方は早めの準備を行なっていきましょう。
「ChatGPT(チャットGPT)」などの生成AIが急速に普及するなか、全国の国立大学で作る国立大学協会は29日、永田恭介会長(筑波大学長)名で、各大学での利活用に関するコメントを出した。
国立大が教育で利用することを一律に禁止することは求めない一方で、「リポートや論文作成の際に学生が安易に利用すれば、ねらい通りの教育効果が得られなくなる懸念がある」と指摘。各大学には、「現在の生成AIの信頼性や著作権などの問題を学生に十分に理解させる責任がある」として、明確なルールを作ることを推奨した。
大学入試、4年ぶりに受験生にマスク着用義務づけず
新型コロナウイルスの分類が、5類に引き下げられたことを受け、文部科学省は、4年ぶりに受験生のマスク着用などを求めないなどとした、来年度の大学入試の実施要項を公表しました。