毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「学習指導要領の部活動規定、見直しへ」「大学のオンライン授業の単位数、上限緩和へ」「デジタル教科書使った授業、中学生ら4割で目の疲れ等」について取り上げています。
学習指導要領の部活動規定、見直しへ
注目ニュースです。5年後に予定されている学習指導要領の改訂に向けて、部活規定の記述削除を含めた見直しが進められていきます。
公立中学校における休日の運動部活動の地域移行を進めるため、来年度から3年間を改革集中期間とする検討会議の提言がまとまったことを受け、末松信介文科相は6月17日の閣議後会見で、部活動を「教育課程外の学校教育活動」と位置付けている学習指導要領の規定について、「適切なタイミングで必要な検討や見直しに取り組んでまいりたい」と述べ、5年後に予定している次期学習指導要領の改訂に合わせて、部活動規定の削除を含めて見直していく考えを表明した。これに先立ち、スポーツ庁などでは、現行の学習指導要領に基づく部活動運営であっても「部活動に生徒を強制的に加入させることは不適当」「部活動は必ずしも教員が担う必要のない業務であり、教員に限らず適切な指導者の下で行う」といった内容を年内に通知し、地域移行に向けた過渡期の部活動の在り方として学校現場に示す。
生徒・教員問わず部活動に強制的に参加させることは現状の学習指導要領の規定であっても不適当ですが、学習指導要領の改訂によってそれらがより明確化することを期待しています。
大学のオンライン授業の単位数、上限緩和へ
こちらも個人的に注目しています。オンライン授業に対する規制緩和が、高学年から徐々に進む流れを感じますね。大学の次は、高校の教育現場でも規制緩和が進むことでしょう。
文部科学省は、大学で取得できるオンライン授業の単位数の上限について、早ければ2023年度に緩和すると決めた。先導的な取り組みを実施する場合に限り、特例として認める制度を創設する。22日の中教審大学分科会に制度案を示し、大筋で了承された。
大学設置基準は、卒業に必要な124単位のうち、オンライン授業で取得できるのは60単位までと定めている。文科省は新型コロナウイルス感染防止対策として緊急措置的に緩和していたが、私学団体や政府の教育未来創造会議が恒常的な上限緩和を求めていた。
共同通信
デジタル教科書使った授業、中学生ら4割で目の疲れ等
デジタル教科書に関する健康面の影響のニュースです。これらの結果を受けて「だからデジタル教科書は導入すべきではない」となるのではなく、これらの解決策を考えていきたいですね。例えばディスプレイの明るさを下げる設定をしたり、ブルーライトをカットするフィルムや設定をすることで、目の疲れなどはだいぶ抑えることができるでしょう。
文部科学省が2021年度、全国の4割の小中学校で行ったデジタル教科書の実証事業の結果をまとめた。2~4割の児童生徒が授業後に目や首、肩などに疲れや痛みを感じていて、健康面への影響が明らかになった。
24年度のデジタル教科書の本格導入を目指す文科省は昨年度、約1万2200校で実証事業を実施。21年10月~22年2月にデジタル教科書の使用状況や効果、課題などのアンケート調査を行った。小中学生約6万5000人、教員約3万6000人が回答した。
調査によると、デジタル教科書や学習用端末を使った授業の後、目や首、肩に疲れや痛みを感じたのは、小学校低学年で2割以上、「目の疲れ」は3割近くに上った。中高学年と中学生では4割前後が疲れや痛みを訴えた。いずれも4割が「昼間に眠く感じる」と答えた。