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学校再開後の感染対策のために読む資料

全国で緊急事態宣言が解除され、学校も再開に向けて動き始めました。私のサポート校でも、6月中旬までオンライン授業を実施する学校もあれば、6月1日から分散登校を予定している学校もあります。分散登校で対面授業を再開する学校は、感染対策がとても重要です。そこで今日は、学校の感染対策を考える際に参考になる資料を紹介したいと思います。特に最初に紹介する専門家のスライドは、学校での感染対策がとても分かりやすく説明されており、保護者の方にもお勧めです。子供の安全のためにも、是非ご覧ください。


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専門家による感染対策スライド

一番にお勧めしたいのが、公立陶生病院感染症内科の武藤義和先生による感染対策のスライド資料です。

武藤先生のスライドには、子供のコロナ感染について現状で分かっていることもまとまっており、保護者の方にもお勧めです。ぜひご覧ください。

スライドも21ページと簡潔にまとまっていますので、学校の先生はこのスライドにまず目を通すことをお勧めします。

国・都道府県のガイドライン

武藤先生のスライドに目を通し終わったら、文部科学省が出しているガイドライン(マニュアル)を確認しましょう。次のページからダウンロードすることができます。

学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~

文章量が多くて大変ですが、先ほどのスライドに目を通しておくと、全体像が把握できるので比較的読みやすくなると思います。大事な基準ですので、管理職の先生はしっかり目を通しておきましょう。

文部科学省のガイドラインが確認できたら、都道府県・教育委員会のガイドラインを最後に確認しましょう。学校宛に5月22日頃、通知(文書)が届いていると思いますので、そちらにも目を通しておきましょう。

よくある誤解

最後に、私が上記のスライドや書類を実際に読んで、「ここは先生や保護者が誤解していそうだな」という点をいくつか紹介したいと思います。

【フェイスシールドは不要】

学校再開でフェイスシールドを使った取り組みがニュースになっていますが、武藤先生によると「フェイスシールドは不要」とのこと。そもそもフェイスシールドは医療関係者が手術・医療処置中に飛沫粒子から眼を守るためのもの。マスクがわりにもなりません。

学校がフェイスシールドを使うと、本当にフェイスシールドが必要な医療現場に届かなくなるかもしれません。医療リソースの節約の意味でも、学校ではフェイスシールドは使うべきではないでしょう。

【体育はマスク無しで大丈夫】

文部科学省のガイドラインにもはっきりと「体育の授業におけるマスクの着用は必要ありません。」とあります。体育でマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクがあるからです。体育の先生は、スポーツ庁の「学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について」を確認しておくと良いでしょう。

【子供の飛沫は1〜2メートル】

一般的なソーシャルディスタンスは2メートルと言われていますが、子供のほうが飛沫の飛ぶ距離は1〜2メートルと短いそうです。距離をしっかり取ることが望ましいですが、子供の飛沫感染の距離が短いのは嬉しい要素ですね。(もちろん油断は禁物です。)

【マスクの表面は絶対に触らない】

子供たちの指導で一番大事な点だと思います。マスクは飛沫は防ぎますが、ウイルス自体はマスクよりも小さいため、マスクをすり抜けます。着用中のマスクの表面を手で触っては、直接口に手を触っているのと同じなのだと思います。着用中のマスクは絶対に触ってはダメだと指導しましょう。(こういう理由からも、こまめな手洗いは本当に大事だと思います。)